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最後のキス~琉球の海を渡る風~ 
第4章 Forever~永遠~
 波が寄せては繰り返す。藍那は打ち掛けの裾をそっと持ち上げた。素足を波が洗う感触が何ともくすぐったいようだ。
 彼女は亡き最愛の恋人に心で呼びかける。
―首里天加那志、あなたは私に言いましたよね。 
(真戸那よ、私はもうすぐ私自身を育んでくれた海に帰る。もし、そなたが私に逢いたくなったら、泣いてなどおらず、海に来てくれ。されば、我らはいつでも逢える)
 あの日のあなたの声が今でもありありとリフレインする。
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