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最後のキス~琉球の海を渡る風~ 
第5章 The king who disappeared~消えた国王
 目覚めた時、藍那は机に突っ伏して眠っていた。図書館の二階の窓際には、古めかしい机が一つずつ、前から数個並んでいる。そこは自習や調べ物用の利用者のためのものであり、禁帯出の文献などを調べるときにも使われる。
 自分はいつのまに、この机まで歩いてきたのだろうか。高架から本を取り、最初のページを捲って系図を眺めたところまでは憶えているが、それから先の記憶がない。
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