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第3章 Ｔｈｅ　ｗｉｎｄ　ｏｆ　Ｒｙｕｋｙｕ～琉球の風～

　王はそれから不自然なほど素早く話題を変えた。それは嫌で堪らない仕事を早く片付けてしまいたいとでもいうような態度だった。
「真戸那、私たち琉球の民は皆、死ねば海へ還ると言われている。永遠の安息を得るのに、国王も民も関係ない。私もそなたもいずれ生涯を終えた後は、ここに還るのであろうな」
　と、藍那はひとりでに応えていた。
「首里天加那志が琉球の美しき海だといわれるのであれば、私は風です。この海を優しく吹き渡る琉球の風となり、あなたさまのお心をお慰めするでしょう」