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最後のキス~琉球の海を渡る風~
第3章 The wind of Ryukyu~琉球の風~
何も言えず、藍那は黙り込んだ。しばらく二人は見つめ合った。
「私もいつも言っていた。そなたと同じで、琉球の風が好きだと、そして、そなたという美しく得難い女を育んでくれた、この国のすべてが愛おしい。私は王だから、この国や民を愛しているのは当然だ。でも、愛するそなたが暮らしている国だと思えば、なおいっそうこの国を守りたいと思う。それは国を想う王としての立場とはまったく別の一人の男としての気持ちだよ」
「私もいつも言っていた。そなたと同じで、琉球の風が好きだと、そして、そなたという美しく得難い女を育んでくれた、この国のすべてが愛おしい。私は王だから、この国や民を愛しているのは当然だ。でも、愛するそなたが暮らしている国だと思えば、なおいっそうこの国を守りたいと思う。それは国を想う王としての立場とはまったく別の一人の男としての気持ちだよ」