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アンケートから生まれた Love story
第5章 スコール
「・・・なんか深刻な理由とか、やめろよな」
押し黙った私。
覗き込むように見てきた、彼の眉間にしわが寄る。
「あんたや誰かの生死や犯罪に関わる類の話なら、俺はパスだ。
ウエディングドレス着た途端に召されるみてぇな、冗談じゃねぇ…」
「い、いえ違います!
私は幸い病気も借金もなく、至って健康で健全です」
「それなら、なぜ急ぐ?」
「それは……」
額から汗が流れ落ちる。
言わないと話が進まないけど……どこまで曝け出していいのだろうか。
「高野…さんは、歳の差は気にしないというと素晴らしいご見解をお持ちのようですが。
結婚適齢期も折り返しとなった私の鮮度は、こうしている間にもどんどん落ちてしまうのです」
「………」
「多くの男性の指定範囲に入る為に
若さが失われないうちに一刻も早く…」
「しえりさん、そうじゃない。
俺が知りたい理由は、そんなしょうもねぇ一般論じゃなくて」
「……!」
「あんたが結婚に求めるものは何かって聞いてる。
急いで結婚して、どうしたいわけ?」