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瀬音とボクとよしみくん
第28章 記録会
……時間厳守。絶対、遅刻は駄目だからね」
「うん」
って、言ってたのに。
《……ただいま、この列車は、緊急停止信号を受けたため、発車を見合わせております。お急ぎのところ、誠に申し訳ありませんが、今しばらくお待ち下さい……》
なんで?
寝ぼうもしないで、きちんと起きたのに。
準備万端だったのに。
なのに、電車が止まるなんて。
いつ、動くのかもわからない。
同じアナウンスが何度も流れ、もう30分。
もう絶対遅刻だよ。
電車はあきらめて、駅を出る。
そうだ、タクシー。
あぁ、駄目だ、そこには長い行列が。
……神様、もう、あきらめろってことですか?
泳ぐだけ無駄。
恥をかくだけ。
なにより、瀬音くんに会えないのに、意味なんかあるのってこと?
それとも、マリアちゃんとはやっぱり別れてなかったんだっていう暗示?
なんてね。
今まで、頑張ってきたのはなんだったんだろう。
あぁ、こんなことで、あっけなくボクの挑戦は終わってしまうなんて。
ボクらしいといえばボクらしいのかな……
「うん」
って、言ってたのに。
《……ただいま、この列車は、緊急停止信号を受けたため、発車を見合わせております。お急ぎのところ、誠に申し訳ありませんが、今しばらくお待ち下さい……》
なんで?
寝ぼうもしないで、きちんと起きたのに。
準備万端だったのに。
なのに、電車が止まるなんて。
いつ、動くのかもわからない。
同じアナウンスが何度も流れ、もう30分。
もう絶対遅刻だよ。
電車はあきらめて、駅を出る。
そうだ、タクシー。
あぁ、駄目だ、そこには長い行列が。
……神様、もう、あきらめろってことですか?
泳ぐだけ無駄。
恥をかくだけ。
なにより、瀬音くんに会えないのに、意味なんかあるのってこと?
それとも、マリアちゃんとはやっぱり別れてなかったんだっていう暗示?
なんてね。
今まで、頑張ってきたのはなんだったんだろう。
あぁ、こんなことで、あっけなくボクの挑戦は終わってしまうなんて。
ボクらしいといえばボクらしいのかな……