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瀬音とボクとよしみくん
第36章 結び○
純は


今まで、いろんな人とキスをしてきた。


良実


有貴くん


ゆかりちゃん


翼くん


歩くん


マリアちゃん


だけど、瀬音とだけはまだだった。


だから、これが、はじめのキス。


それは、純にとってはじめての好き同士のキス。


待ち望んだキス。


強く、強く
抱きしめあい、舌は絡み合う。


あぁ、キスだけでもイってしまいそう。


それは、瀬音も同じだった。


何度、夢みたことか。


瀬音もキスをしたことがないわけではなかった。


何人かの女子とキスをしたことは確かにあった。


でも、そこにはなんの感情もなかった。


ただの肌の触れあい。
その確認作業に過ぎなかった。


だからこそ、今のこのキスが同じキスだとは思えない。


まるで、口そのものが性感帯になったかのよう。


純のすべてを吸いこもうと求める。


純のことを食べてしまいたい。


それはたんなる比喩ではない。


純の中から溢れだす唾液を一滴も逃さぬように吸い尽くす。


それは、甘い、甘い蜜のようだった。


本当に長い長いキスだった。


息をすることも忘れて、二人はキスだけで、イってしまいそうになる。
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