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瀬音とボクとよしみくん
第40章 秘密の場所
「ぅえっ?」
ボクの目の前にはメダルタワーが高く積まれていた。
それを突然横から声をかけられて覗きこまれる。
「え、え、なんで? せ、瀬音くん?」
「隣いいか?」
「え、あ、うん」
瀬音くんは、何もなかったかのようにボクの隣に座り、メダルゲームをやり始めた。
「瀬音くん?」
「あ、なんだ?」
「どうして?」
「なにが?」
「ううん、ごめんなさい。やっぱりボクの見間違いなのに……」
「……あ、くっそっ、また外れた」
瀬音くんは、ボクの話を聞いているのか、いないのか、ゲームを続けている。
こちらには視線を向けない。
「……見間違いじゃねぇよ」
「え? どういうこと?」
瀬音くんの方を見るけど、瀬音くんはまっすぐ前を見たまま。
「くそっ、ムズいなこれ」
さっきのは聞き間違いだったのかのように、ゲームに夢中になっているみたいだ。
ボクは、じっと、瀬音くんの言葉を待つ。
「だから、俺の方こそわりぃな」
やはり、こっちを見ずに、瀬音くんがつぶやくように言った。
「そんな、わるいのはボクの方だよ、ごめんね、ボク、ひどいこと言って……」
「たくっ、泣くなって」
ボクは、いつの間に泣いていて、瀬音くんにしがみついていた。
「おらっ、泣くなって。おいっ、ひっぱんな、今、いいところだってのに」
「だって……ずっと、謝りたかったから。ずっと、仲直りしたかったから……ごめんなさい」
「いや、お前は悪くないよ」
「そんなことない……」
「あれは、見間違いじゃなかったんだ」
ボクの目の前にはメダルタワーが高く積まれていた。
それを突然横から声をかけられて覗きこまれる。
「え、え、なんで? せ、瀬音くん?」
「隣いいか?」
「え、あ、うん」
瀬音くんは、何もなかったかのようにボクの隣に座り、メダルゲームをやり始めた。
「瀬音くん?」
「あ、なんだ?」
「どうして?」
「なにが?」
「ううん、ごめんなさい。やっぱりボクの見間違いなのに……」
「……あ、くっそっ、また外れた」
瀬音くんは、ボクの話を聞いているのか、いないのか、ゲームを続けている。
こちらには視線を向けない。
「……見間違いじゃねぇよ」
「え? どういうこと?」
瀬音くんの方を見るけど、瀬音くんはまっすぐ前を見たまま。
「くそっ、ムズいなこれ」
さっきのは聞き間違いだったのかのように、ゲームに夢中になっているみたいだ。
ボクは、じっと、瀬音くんの言葉を待つ。
「だから、俺の方こそわりぃな」
やはり、こっちを見ずに、瀬音くんがつぶやくように言った。
「そんな、わるいのはボクの方だよ、ごめんね、ボク、ひどいこと言って……」
「たくっ、泣くなって」
ボクは、いつの間に泣いていて、瀬音くんにしがみついていた。
「おらっ、泣くなって。おいっ、ひっぱんな、今、いいところだってのに」
「だって……ずっと、謝りたかったから。ずっと、仲直りしたかったから……ごめんなさい」
「いや、お前は悪くないよ」
「そんなことない……」
「あれは、見間違いじゃなかったんだ」