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第4章 幸せに揺れる日々

「知らない土地に引っ越して来て不安だらけだったけど、望加子さん達のお陰でご近所に溶け込めたし。…うんざりしちゃう事も多いけど、根はいい人達だから。助けられてる事も多いよ」

「玲那には結婚してから、苦労させてるもんな。お義父さんやお義母さん、友達とも遠く離れた場所にひとりで来させてしまった。知り合いもいない土地で淋しい思いさせて、ほんとごめん」

幾度謝られたかしれない事を改めて謝罪されて、玲那は俯き加減の夫を覗き込む。

「賢哉がいるから淋しくないよ。賢哉がいつも私を愛してくれてるから」

真っ直ぐな玲那の瞳に、賢哉は救われる。

愛おしさが増し、握っていた手を離し、賢哉は妻の腰を抱き寄せた。