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乳房星(再リフォーム版)
第75章 九月の雨
「英彦。」
「優香さん。」
「お部屋作りの途中だけど、ちょっとかまんかなぁ~」
「なんやねん…オレ、しんどいねん。」

英彦がつらそうな声で言うたので、優香はヘラヘラした顔で『ごめんね。』と言うた。

「ごめんね…」
「なんやオドレ!!」
「怒んないでよぅ~」
「怒りたくもなるよ!!」

優香のそばにいるみつろうは、過度にやさしい声で英彦に言うた。

「英彦、優香は英彦が急な出向でたいへんだったねって言うているだけなんだよ。」
「ほやけん、なんじゃあ言いたいんぞ!!」
「だから、出向先がここと決まったけんうちから通いなさいと言うているのだよぉ~」
「そんなんで怒っとんじゃないわ!!和子のクソアホンダラがオレの右足をけとばした!!そのことで怒っとんや!!」

それを聞いたみつろうはとぼけた口調で『ごめんね。』と言うた。

「ああ、ごめんね…本人は直接ものが言えんけん兄であるオレが代わりにあやまるよ…和子は縁談がこんけんイライラしているだけなんだよ。」
「ホンマかよ!?」

優香は、過度にやさしい声で英彦に言うた。

「大丈夫よぉ~和子さんは白馬の王子さまの迎えが来る時期が少し遅れているだけなのよ…もうひとガマンすれば迎えが来るから大丈夫よ。」
「ホンマかよ!?」
「家族みんなが信じていれば、その日は来るわよ…もういいでしょ…もうすぐ晩ごはんできるからキゲン直してね。」

優香みつろう夫婦から過度にやさしく言われた英彦は、しぶちんの表情で和子を許すと言うた。

晩ごはん時のことであった。

大広間に2・5世帯の家族と英彦がいた。

テーブルの上には、コーチン(とりなべ)が置かれている。

政子六郎夫婦と優香みつろう夫婦は、過度にやさしい表情で英彦に接している。

英彦は、やりにくい気持ちをガマンして無理にほほえんでいる。

和子は、その間にごはんを残して大広間から出て行った。

政子六郎夫婦は、家のリフォーム代を和子の結婚がめでたく成立したら払うと大工さんに伝えていたけど、ずるずると未払いの状態がつづいて行くことなどおかまいなしであった。
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