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乳房星(再リフォーム版)
第86章 ギザギザハートの子守唄・その2
(ゴロゴロ…)

そんな中であった。

空がどす黒い積乱雲におおわれたあと、雷が鳴り出した。

(パラパラ…)

同時に、小粒のヒョウが降り出した。

夕方4時にNHKラジオ第二放送で放送された『気象通報』で、正午の潮岬は南寄りの風で風力7以上・ヒョウと伝えられた。

漁業気象で、北緯30度から38度・東経128度から138度に前線があって、風速15メートル前後の強風が吹いていると伝えられた。

夕方5時更新の予報で、夜遅くに別の寒冷前線が通過するので、西日本~東日本の太平洋側で荒れた天気になると伝えられた。

(ゴロゴロゴロゴロ…ドザー!!)

夜7時半頃であった。

激しい雷鳴が轟いたあと、1時間に80ミリに相当する猛烈な雨が降り出した。

その頃であった。

政子六郎夫婦と和子は、家の大広間で晩ごはんを食べていた。

家族3人は、なにも話さずにもくもくと晩ごはんを食べていた。

(ブーッ、ブーッ、ブーッ、ブーッ、ブーッ…)

夜7時58分頃、強烈なブザー音が鳴り響いた。

三重県南部に大雨洪水警報・尾鷲市に土砂災害警戒情報・地区に避難勧告が発令された。

地区の人たちが次々と避難所へ向かっているのに、3人の家族は避難しなかった。

六郎が『たいしたことない…大丈夫…』と言うたけん、3人は避難せずにそのまま晩ごはんを食べ続けた。

(ドザーーーーーーーー!!)

8時40分ごろ、100ミリ超の猛烈な雨が降り出した。

(パラパラ…)

たつろうさんの実家から800メートル先にある斜面から小石が落ちだした。

がけのすぐ近くに7~8人の彼らが暮らしているアパートがある。

彼らは、大量に酒をカブのみしたあと酔いつぶれていた。

(ドンドン…)

この時、地区の消防団の人たちが避難指示が出たことを知らせに来た。

しかし、メイテイ状態の彼らの耳に声は聞こえていなかった。

(ドザー!!)

夜8時59分ごろ、がけが一気に崩れた。

彼らは、アパートごと大量の土砂に埋もれて亡くなった。

その頃であったが、政子六郎夫婦と和子はケーブルテレビのコミュニティチャンネルで放送されている『ドリフ大爆笑』を見ながらゲラゲラ笑いまくっていた。

この一家は…

防災意識が全くないみたいだ…

危ないけん避難せえよ!!
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