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乳房星(再リフォーム版)
第88章 夜の銀狐(ぎんぎつね)
政子六郎夫婦は、あずさの夫が起こしたヤクザがらみのもめ事の仲介をたつろうさんに頼むために、たつろうさんの嫁はん方にシツヨウに電話をした。

政子六郎夫婦は『いつ頃帰国するのか?』『長女とふたりの子供の命が危ないのよ!!』『心細い』などと言うてあわれみを乞うた。

向こうが断らると、政子六郎夫婦は『うちらが困っているのにみすてるのですか?』と言うてザメザメ泣きながらたつろうさんが帰国する日を教えてくれと向こうに対してシツヨウに要求する。

その一方で、あずさのふたりの子供が学校に行くことができなくなった問題を抱えていた。

そのことが分かっているのに、政子六郎夫婦は二の次だと言うて放置した。

その間に、あずさの夫がヤクザのチャカでドタマぶち抜かれたけど、あずさは、すでに夫をみすてたのでどーでもええと思っていた。

政子六郎夫婦ばかりがおたつくので、状況はますます悪化した。

話しは、あずさ母子が出戻ってから6日後(9月18日頃)の夕方4時頃であった。

政子と和子は、家が所有している畑で草引きをしていた。

そこへ、買い物かごを持った奥さまが畑の前を通りかかった。

奥さまは、心配げな声でふたりに声をかけた。

政子が奥さまの応対をしていた。
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