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乳房星(再リフォーム版)
第90章 よせばいいのに
9月24日の昼前のことであった。

たつろうさんの実家に、てつろうが大学院在籍時にお世話になった教授夫婦がたずねてきた。

大広間で政子六郎夫婦とてつろうと教授夫婦の5人が話し合いをしていた。

てつろうは、教授夫婦に頭を下げて大学院の研究所へ行かせてほしいとジキソした。

「教授!!お願いでございます!!研究したいテーマが見つかったので、研究所へ行かせてください!!…(長女)さんとサイコンして、ムコヨウシに入ります!!お願いします!!」

教授は、過度にやさしい声でてつろうに『まあまあ』と言うた。

しかし、ひどくコーフンしているてつろうは教授夫婦に研究所へ行かせてほしいとコンガンしまくった。

「お願いです!!研究所へ行かせてください!!」

コーフン状態のてつろうに対して、教授は過度にやさしい声で言うた。

「多賀くんの気持ちはよくわかるけど、事情が変わったんだよ。」

奥さまは、事情が変わった理由をてつろうに説明した。

「あのねぇ、主人は今月いっぱいを持って研究所の所長を退任することになったのよ。」
「退任…なんで退任するのですか!?」
「なんでって、家庭の都合が悪くなったから退任するのよ。」
「(拍子抜けた声で言う)なんでそなな勝手な理由で退任するのですか?」

政子は、つらそうな声でてつろうに言うた。
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