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乳房星(再リフォーム版)
第117章 花はおそかった
時は、夕方4時半頃であった。

この時、私は帳簿の整理が一区切りついたので休憩をしていた。

窓には、夕暮れ時のデリーの中心部の風景が写っている。

私は、デロンギのコーヒーメーカーの容器に入っているコーヒーを白の(スタバで買った)トールサイズのマグカップに注いだ。

(ピッ、カチャ…)

コーヒーをいれたあと、私はデスクの上に置かれているリモコンを手にして、ネットジューク(ソニーオーディオ)の電源をいれた。

(ピッ、ピッ…)

つづいて、ハードディスクモードにセットして、ダウンロードされている曲を選んで、一曲リピートにセットして、再生ボタンを押した。

一曲リピートにセットした歌は、美樹克彦さんの歌で『花はおそかった』である。

マァマ(施設長さん)…

なみさん…

シホちゃんたち…

そして…

ゆりこ…

私がホンマに愛していたコは…

だれかな…

分からない…

私は、夕暮れに染まるデリーの街並みをながめながらそんなことを考えてみた。

夕方5時50分頃、私はネットジュークの電源を切ったあと、のみかけのコーヒーをのみほした。

(ジーッ、パチパチ…)

その後、私は帳簿の計算を再開した。
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