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第19章 100パーセント勇気

私たちイワマツグループのメンバーは、１月２日から一日も休むことなく世界各地を転々とする日々を送っていた。

財産書に記載されている住まい・オフィスビル・工場・店舗・ラグジュアリーリゾートの建設、ヤマイエン島に建設する超特大豪邸、トロンヘイムの造船所で建造される超特大豪華客船などの建設建造の工程の打ち合わせと保険・共済などの加入、風俗店の営業許可などの許可申請、そして資産運用のことなど…

これに加えて、私の医大進学の準備と仕事に必要な資格を取得するための試験勉強もある。

なので、休みは１日もない。

２月29日に、プロジェクトを始める準備の第１段階が完了した。

３月１日の昼頃であった。

ところ変わって、アイスランド・グリムスエイ島にある５階建ての洋館にて…

この日は、イワマツの財産書をきれいな形に更新する儀式を挙行する。

朝から洋館の中があわただしく動いた。

２階の大広間には、大番頭はんたちとケントさん夫婦の弁護士事務所に在籍している弁護士さんたちとファイナンシャルプランナーさんたち合計30人がいる。

みんなは、設置されているモニターの前に集まっていて、５階にいる私の様子を見守る。

（ゴリゴリ…）

ところ変わって、５階の執務室兼居室にて…

紋付きはかま姿の私は、力強くスズリをこすって墨を出す。

墨が出たことを確認するために、試し書き用の紙に試し書きをする。

試し書きのあと、清書用の小筆を取った。

午後１時…

紋付き姿の私は、一点に神経を集中して財産書の更新を始めた。