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第19章 100パーセント勇気

夕方６時30分に清書書きが完了した。

このあと、弁護士さんたちと一緒に公正証書に残す手続きに入る。

他にも、諸々の手続きがあったので深夜11時半頃までかかった。

３月31日の明け方６時過ぎのことであった。

私たちイワマツグループのメンバーたちは、アイスランド沖に停泊している特大タンカーのデッキにいた。

メンバーたちは、デッキに設置されている大型モニターの前で、全世界につながっている中継映像を見つめている。

財産書に記載されているオフィスビル・住まい・工場・店舗・ラグジュアリーリゾートの建設、ヤマイエン島の超特大豪邸、トロンヘイムの造船所で建造される超特大豪華客船の建設建造同時開始の儀式が始まる。

メンバーたちは、だまって中継映像に注目した。

（ドンドンドンドンドンドン…）

夜明け前の空に、同時開始をつげる空砲が響いた。

空砲が打ち上げのあと、世界各地にいる作業員さんたちが今治地方の民謡『木山音頭』を大合唱した。

デッキにいる私たちも、みなさまと一緒に『木山音頭』を合唱した。