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それでも僕は
第8章 8☆




「そういえば…聞いた?6年の井口さんが大石小の南って人に告白したって」
授業が終わり帰る準備をしているとゆうの名前が出て来て、帰る準備をしている俺の手が止まる。同じ苗字の別人…と思いたいが、大石小はゆうの通っている小学校なので望み薄だ。
「井口さんってウチの学校のマドンナじゃん…そいつを振るってヤバいだろ」
井口さんは俺の通っている小学校で五本の指に入る美少女で父親が弁護士のお嬢様だ。それだけに井口さんを狙っている男は多い。あんなに格好良くて優しい人がモテないはずはないと思ってたが、実際に告白されたと言う話を聞くと心中穏やかではない。ゆうのことは信頼しているが、だからと言って不安にならないわけではない。
「南さんってやっぱりモテるよな」
「あれだけ格好良ければ当然よね」
ゆうと面識があるあやめちゃんと亨くんがうんうんと頷く。帰る準備を済ませた俺はふたりを置いて帰ろうとする。
「ちょっと、なんで置いて行こうとするのよ」
待てよ、慧!!」
俺が階段を降りようとするとふたりが慌てて追い掛けて来た。
「……どうしたのふたりとも」
「どうたの?じゃあないよ、いきなり独りで帰るなんて…」
「ってか最近慧、俺達のこと避けてない?」
あやめちゃんと亨くんが俺が独りで帰ろうしたことに頬を膨らませる。最近ふたりの関係がただの友達以上に見えて一緒に居づらい。避けてはないがどうしてもふたりの邪魔をしたくないと言う思いがある。こんなことを本人達に言うのは中々ハードルが高い。
「……あの彩木くん?ちょっとお願いがあるんだけど」
俺は不機嫌なあやめちゃんと亨くんに詰め寄られ頬を掻く、どうやってふたりを宥めようかと途方に暮れていると6年の谷口さんが背後から俺に声をかけて来た。
「どうかしましたか?大谷さん?」
俺はふたりのことは一旦棚上げして谷口さんと向き合う。谷口さんとはまるで接点がないためどんな用か想像も付かない。谷口さんは少し頬を赤くした、普通告白か?と浮かれる場面だけど、なぜか嫌な予感がした、そして俺の直感は見事的中することになる。
「……彩木くんって大石小の南くんと友達なんですよね?」
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