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それでも僕は
第8章 8☆





「じゃあ行こうか?」
家事をあらかた終え、俺とゆうは家を出る。初めてのデートに俺はウキウキだった。俺とゆうは駅に向かい電車に乗る。クリスマスのせいか人が多い。
「ケイ…大丈夫?」
人混みに飲まれそうな俺をゆうが人混みから庇う。俺はゆうを見上げる。浮かれている俺とは違いいつもの余裕の表情を浮かべるゆう。ドキドキして落ち着かない俺はゆうから目を逸らす。目を逸らした俺にゆうは
「……うっ…」
人混みが揺れる、ゆうが俺の手を握る。
「ゆ、ゆう…!!」
「……ケイ?どうかした?」
ゆうが白々しく言う。
「ゆう!!なにしようとしてるの!?」
「…別に何もしてないけど?」
俺の手を握るゆうの手に力が入る。
「……ちょっと動けないから我慢して」
「……ゆ、ゆう!!」
人混みが揺れゆうが俺に被さる。付き合ってからお互いに触り合っているがこうして外でゆうが触って来ることは滅多にない。ゆうの吐息が耳にかかる。ゆうの逞しい身体が俺を覆い隠す。俺は目を瞑ってゆうの手を握り返す。ゆうは少し驚いたあとふっと微笑んだ。





「……うわっ…」
イルミネーションがキラキラ光る街を見て俺は感嘆の声を上げる。あまり外に出ない俺にとっ
てクリスマスムードの街は新鮮だった。
「まだ時間があるから何か買って来るけど何が良い?」
「えっと…」
こういうところは初めてなので俺は何が良いのか分からない。答えに困った俺にゆうは優しく微笑んだ。ほとんどどちらかの家で過ごすことが多くこうして外出するのは初めでなんだかいまさら緊張して来た。
「ねぇ…あの人格好良くない?」
「確かに…」
高校生くらいの女子がゆうを見ながらコソコソと呟く。アイドル並に格好良いゆうは周囲の視線を自然と集める。やっぱり俺の贔屓目ナシにゆうは格好良いのだと実感する。こんな素敵な人と付き合っていると胸を張るだけの自信が今の俺にはない、早く大人になってゆうの恋人だと言えるようになりたい。
「…イ?ケイ?」
「うわッ!!ゆう!?」
ゆうのキレイな顔がどアップに俺は驚きの声を上げる。少しぼーっとしていた俺をゆうが心配そうに見つめていた。
「…ぼーっとしていたけど大丈夫?」
俺は無理矢理劣等感を心の奥深くに押し込める。
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