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きっかけは十人十色
第14章 接近と交差①
しばらく刺激を続けると、身体が弓なりにしなってきた。
―…そろそろ頃合いか。指の動きを早める。
「あぁ、あっ…ん、っん、かい、櫂っ」
「いいよ、イッて」
「だめ、やだぁ…あぁぁ」
甲高い声がひっきりなしに出て、掻き抱くように背中に手を回された。
「あっ、あ…あぁ…ん」
ビクビクと身体が反応すると同時に漏れ出る嬌声。
反応の強い一点をグッと強く擦り付けると、
「あっ、あぁ…あぁぁぁ」
ひときわ高い声を上げて達してしまった。

しばらく肩で息をしていたが、落ち着いたのかゆっくりと身体が離された。
ショーツはぐっしょりと濡れている。
「身体平気?」
「う…ん、大丈夫。でも私ばっかりだとアレだし、その、久しぶりだから…気持ちよくなってくれるか分からないけど」
そう言うと立ち膝になって、俺のスウェットに手をかける。
「えっ、ちょ、待っ」
静止する間もなく、ボクサーパンツごと勢いよくずり下げられた。
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