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blossom
第12章 Love11:共有する男
(早くっ……欲しい…もっと中に…)

欲しくて欲しくて堪らないソレを1ミリでも…と、うねうねと腰を動かしてしまう。お尻を押し付けようとすると、冴島さんは逃げてしまう。

「お願い…もぉ……」

胸でショウタの顔を押し潰しながら、後ろに手を伸ばす。
(冴島さん…冴島さんっ…早く…)

指先が触れると応えるように指が浅く絡まり始める。

(もっとこっちに…近くに…奥に…)

恋人繋ぎの一番奥まで繋ぎきる前に、身体の中が繋がった。一瞬抜かれかけて次の瞬間にはもう冴島さんの腰は私のお尻とべったりくっついていた。


「あ゛ぁぁぁあぁあっ…」

強く絡み繋がれた手が、信じられないほどガクガクと震えていた。太ももを伝って生暖かいものが流れていくのも気持ちがよかった。

「ぅぅ……んぐっ……ううぅっ…」

唸るような声しかでない。

どこにも逃しようのない快感が身体をぐるぐると駆け巡ってしまって、今度は下半身がガタガタと震え出す。

「すっげ」
ショウタが身体の下で言っていることなんて、当然聞こえる訳もなく。断片的にしか記憶にない。

顔をベッドに押しつけて、ワインレッドのベッドカバーを手繰り寄せていた光景は覚えている。


絡めていた指が解かれ、冴島さんの指は腕を辿りながら私の肩に辿り着いた。
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