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blossom
第14章 Love13:待つ男
翌日は、朝からしとしとと雨が降っていた。
そして夫から当たり前のように突然告げられる予定変更。

「車の調子が悪いから、今日ディーラーに持っていくよ」

「今日?!何時?聞いてないよ」
(困る…本当に…)

「朝イチ見てもらうことになってるから大丈夫」

「Honeys、車で行くつもりだったのに…」

「あぁ…雨か…ごめん」

胸がザワザワする。これが嫌な予感というものだろうか。
(前もって相談してくれればいいのに!)

不安が苛立ちとなって態度に現れてしまう。

「帰り、間に合いそうなら迎えに行くよ」
「終わったら連絡するから」

機嫌をとるような言い方にも苛立ってしまう。


なるべく人の多い道はどのルートだろう。雨だからそもそも人通りも少ない。

(あぁ…気が重い。)


今日も佐野くんはシフトに入っていなかった。

仕事終わり、ユニフォームから私服に着替えているときに、上村さんから声をかけられる。

「ねぇ、佐野くんと最近話した?」

「いえ…シフトが全然合わなくて」

「そっか…なんか最近元気ないんだよねぇ
顔色悪いし、覇気がない感じ?」

「へぇ」

「興味ゼロって感じだね」

「まぁ、そうですかね」


「じゃ、お疲れ様です」

これ以上佐野くんに煩わされたくないし、上村さんにも放っておいて欲しい。夫には店を出てからLINEした。

[ まだかかりそう。気をつけて帰って下さい。]
ゴメンネのスタンプ付きですぐに返事がきた。

(やっぱりね…)

周りをよく見ながら帰り道を歩く。

公園の中を突っ切れば一番早く帰れるけれど…雨の日の公園なんて犬の散歩をしている人すら見当たらない。ぐるっと遠回りすることにした。
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