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blossom
第22章 Love21:私だけの男
子供たちの下校に間に合うように帰宅する。近くまで冴島さんの車で送ってもらった。
「僕が言ったこと、全部本心だから」
「幸貴さん…」
「愛してるよ」
別れ際のキスがいつまでも止まらなかった。
夕方、夫はいつもよりも早くに帰ってきた。
「ただいまー」
ニコニコと笑顔で子供たちと言葉を交わしているけれど、一直線に私のバッグに向かっていく。
「パパ!今日のご飯なんだと思う?」
「なんだろうなー」
陸人の問いかけをはぐらかしながら、ガサガサと私のバッグを掻き回している。その切羽詰まったような手の動きと、顔にはりついた様な笑顔のアンバランスが狂気的で、足がすくんでしまった。
「あの…パパ…?」
声をかけるとギッと私に目が向けられ、心が凍りそうになる。
「ママ、ちょっといいかな?」
温めていたお鍋の火を止めて、夫についてリビングを出て行く。連れて行かれた先は洗面所だった。
「パンツ脱いで」
ドアを閉めると同時に、言われたのはそれだった。夫の目の前でスカートに手を入れてショーツを脱ぐ。
手渡すとすぐ鼻に押し当てて、息を吸い込んだ。
「昼間履いてたやつじゃないよね、これ」
(あんなもの…)
「…ここか」
洗濯物を入れているカゴに手を突っ込むと、すぐに見つけ出してしまった。
鼻に押しつけてふぅぅんっと匂いを嗅ぐと、眉間にしわを寄せた。
「いやらしい匂い」
「やめて…」
「先にご飯食べてて」
そう言うと一人で寝室に行ってしまった。
「僕が言ったこと、全部本心だから」
「幸貴さん…」
「愛してるよ」
別れ際のキスがいつまでも止まらなかった。
夕方、夫はいつもよりも早くに帰ってきた。
「ただいまー」
ニコニコと笑顔で子供たちと言葉を交わしているけれど、一直線に私のバッグに向かっていく。
「パパ!今日のご飯なんだと思う?」
「なんだろうなー」
陸人の問いかけをはぐらかしながら、ガサガサと私のバッグを掻き回している。その切羽詰まったような手の動きと、顔にはりついた様な笑顔のアンバランスが狂気的で、足がすくんでしまった。
「あの…パパ…?」
声をかけるとギッと私に目が向けられ、心が凍りそうになる。
「ママ、ちょっといいかな?」
温めていたお鍋の火を止めて、夫についてリビングを出て行く。連れて行かれた先は洗面所だった。
「パンツ脱いで」
ドアを閉めると同時に、言われたのはそれだった。夫の目の前でスカートに手を入れてショーツを脱ぐ。
手渡すとすぐ鼻に押し当てて、息を吸い込んだ。
「昼間履いてたやつじゃないよね、これ」
(あんなもの…)
「…ここか」
洗濯物を入れているカゴに手を突っ込むと、すぐに見つけ出してしまった。
鼻に押しつけてふぅぅんっと匂いを嗅ぐと、眉間にしわを寄せた。
「いやらしい匂い」
「やめて…」
「先にご飯食べてて」
そう言うと一人で寝室に行ってしまった。