この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
blossom
第23章 Love22 : 桂木さくらという女
子供たちが独立したあと、どのような結果が待っているのかは分からない。

もしかしたら夫にも冴島さんにも愛想を尽かされて、一人静かに死んでいくのかもしれない。


それでもいいと思えるほどに、私の身体は知ってしまった。

女として生まれてきた幸せと悦び。



寂しい冬の間、殻に閉じ込められずっと自信を持てずにいた私。
色んな男たちに熱く抱かれ、たくさんの経験を積んだ今、綻びかけた蕾が春を待っている。絶頂を感じる度に1枚ずつ花びらを開いて、花を咲かせるのだ。



淫らな下着を身につけて嬉嬉として出かけていく妻を、夫は嫉妬の炎に焦がれながら見送る。恋人は夫への嫉妬を胸に抱きながら、女に生まれた悦びを刻み込む。そして恋人の元から戻ってきた妻を、夫は溺れるほどの愛で迎え入れる。


世の中の夫婦のうち、心も身体もお互いに満足出来ている人はどれくらいいるのだろう…




ある暖かな日、八分咲きの桜を見上げながら、そんな色んな思いが交錯していた。


「ママ、もうお菓子食べていい?」

「りっくん、ブロッコリー食べてないじゃん」

「だってぇ…食べなきゃだめ…?」

たくさんの家族連れがあちこちにレジャーシートを敷いてお花見をしている。うちからは少し離れているけれど、毎年この公園に来るのが恒例となっていた。

「1個は食べて欲しいなぁ」

「ほら、マヨネーズつけてあげるから」

「食べれたじゃん!」

「うんうん、エラい。頑張った!」
陸人の頭をよしよしと撫でると、嬉しそうな笑顔を見せた。

「あっ、パパ。あっちのターザンロープ行こう」

「僕もっ!」

「よし、行こうか」

夫が子供たちを連れて行ってくれたので、私はお弁当箱を片付けた。広くなったシートに足を伸ばして、頭上の桜を見上げる。
/482ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ