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蜜月非行【1】 〜フリーズ・破廉恥ショー〜
第11章  優夏・ザ・ムービ-
 …
 予期せぬ小林の提案に、優夏は思考を巡らしていた。

 見せられた動画は、小林に都合良く編集されたものである。
 とは言え、自ら性交を懇願しているのも事実。
 これだけを見たら、誰も強姦だとは思わないだろう。

 元のデータを最初から見れば、自分が体の自由を奪われ、小林に弄ばれる様子が分かり、自分が嫌がっていた証明が出来るはずとも思える。
 だが、小林が元データを提出するとは考えられない。

 もし仮に、元データを最初から見たところで、それが犯罪行為か否かを判断するのが、会社側の人間であるのだから、優夏にとって絶対的に不利と思える。
 小林の言う、第三者とは誰かと考える優夏。
 社で思いつくのは、社長の山村ぐらいしか思い浮かばない。
 あとは、親会社の上層部が考えられる。
 過去にセクハラを告発して、辛い思いをした経験が、優夏の脳裏をよぎる。
 会社を相手にしては、勝てる要素が見えてこない。
 かと言って、警察に被害届を出す。
 裁判で闘うとなれば、相当の覚悟が必要となる。

 そして何より嫌なのは、こんな恥ずかしい動画を他の誰かにも見られることである。
 優夏は小林の提案に、賛同出来るはずがなかった。
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