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第17章 　セクシャル テイスト

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　　18：05
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　入店して来たのは、一人の男性だった。
　見た目、30代半ばといったところ。

　その男性と目が合うと、男性はお辞儀をしてきた。
　優夏も、思わずお辞儀を返す。
　“やだっ、変な目で見られてないわよね”
　“わたし、客じゃないから…”
　性交を誘われやしないかと、不安になる優夏。

　だが男性は、レースカーテンに囲われた、広いスペースに入っていった。
　“なんだ…ドキドキして損した”
　優夏は、少し残念な気分になる。

　その後、中年男性が来店。
　続いて、20代と思われる若いカップルが来店。
　またすぐに、30歳前後の女性が来店してきた。

　その全員が、レースカーテンの中へと入っていく。
　“みんな、あそこに行くんだ…”
　“にしても、すごく意外…”
　“こんな早い時間から、お客さん来るんだ”
　開店して間もない時間に、続々と来店する客に、優夏は驚いていた。

　カクテルを飲み干した優夏。
　帰ろうとしたら、女性客が来店してきた。
　“うわっ！きれいな人”
　その容姿を見て、優夏は見惚れてしまう。

　30代と思われる、クールな雰囲気の美女。
　黒髪セミロングに、ガーリー系の服。
　スカートから伸びる長い脚に、目を奪われる。