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馨の彼女なんてならない!
第5章 言えなかったこと
「何 みてんの?」

ふと仕事中、お茶してたら 高校生の男女がいた。

向かい合って楽しそうに勉強してる。


私も決して勉強するの好きじゃなかったけど

理数系得意な馨に教わってたことがあった。

思い出すなぁ…


放課後、三玲は

机の上で赤点だった数学のテストを見ていた。

ひらり


「お前さすがに 35点はやばいっしょ」

馨は笑いながらテストを拾った。

耳が赤くなり 落ち込む三玲。

「どうせ、バカですよー、

馨は琉璃待っとけばいいじゃん、!」

「ま、そうなんだけどね。

まだ一時間以上かかるらしいから。教えてやる

よ。俺の暇潰し。」

「暇潰しって…」

まぁー、いいだろ、お前も得するだからと言われ。

まさか 二人だけで教室にいて、


馨から勉強教えてもらうなんて予想外すぎた。

分かりやすく説明してくれてるのがわかった。

私とひとつ前椅子をかりて、ドカッとすわる。馨。


「どれ、公式見えない。 」

三玲と馨の顔がぐっと近づく。

…この人は 大事な友達の彼氏!。

ふわっと漂う柔軟剤の香り

トクン…

緊張してどうすんの…

人の彼氏なんだから。

クラスの男子でもこんなに近くにこないってば。

変に意識しちゃって、どうしようもない。

わたしの心臓落ち着け!ってば

教室の静けさのあまり、

ドキドキしてるのが届いてバレそうで こわかった。

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