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月の姫~夢占(ゆめうら)の花嫁~
第9章 波乱
 それにしてもと、ソファは今日、自分が大妃殿に呼び出された意味が判らない。実のところ、彼女は側室になって以来ずっと大妃への挨拶は欠かさなかった。毎朝、お付きの尚宮や女官たちを連れ、大妃殿に伺候しご機嫌伺いを怠ったことはない。しかし、大妃殿の扉は頑なに閉ざされたままで、一度として開いたことはなかった。
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