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月の姫~夢占(ゆめうら)の花嫁~
第2章 幕開け
 ソファは真顔で首を振る。




「あなたが本気で止めてくれたことを私はこの先、ずっと感謝すると思う」





 ヒジンの言葉は理に適っている。ソファは図らずも、ユン氏最後の生き残りになった。自ら望んだ結果ではない。つい今朝までは、弟を立派に育て上げ、父母の無念を晴らしたら家門再興を願い出ようと考えていた。
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