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月の姫~夢占(ゆめうら)の花嫁~
第10章 花明~はなあかり~
 貴人の食事中は側に給仕役が侍るものだが、ソファが一人の方が気楽で良いと訴え、いつも尚宮は隣の控えの間で待機している。そろそろ食事も終わった頃合いかと尚宮が小卓を下げに覗いた時、やはりどの器も折角のご馳走は残ったままだった。
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