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月の姫~夢占(ゆめうら)の花嫁~
第10章 花明~はなあかり~
「そういえば、仰せの通りですね」




 尚宮は納得顔でしきりに頷いている。ソファはたくさんの供回りを連れて宮殿内を歩き回るのを良しとしない。なので、そのときも尚宮だけを伴にして散策に出た。それぞれが傘を差し、殿舎から庭園に続く道を目指す。
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