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月の姫~夢占(ゆめうら)の花嫁~
第2章 幕開け
 声は両親の眠る寝室の方から聞こえてくるのは、疑いようもなかった。更に今度は、よりはっきりと深夜のしじまをつんざくような悲鳴が響き渡る。




 ソファは夜着のまま、寝所を飛び出そうとした。彼女が室の扉を開けたのと、何者かが飛び込んできたのはほぼ同時だった。
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