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月の姫~夢占(ゆめうら)の花嫁~
第10章 花明~はなあかり~
 もとより、望むところだ。元々、王宮に潜入したそのときから、ここを生きて出る日は来ないと覚悟していた。




 袖から取り出したのは、ひと振りの懐剣。鞘を払えば、室の八角形の窓を通して差し込む朝陽に銀色の刃が煌めいた。
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