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月の姫~夢占(ゆめうら)の花嫁~
第11章 悲歌
 両脇に控える女官たちによって扉が開かれ、ソファは寝所に入る。奥に白で統一された寝台があるのも変わらない。




 寝台の少し手前まで来た時、立ち止まった。少し離れた寝台から自分が何をしているか帳越しに気取られないかを確認する。更に手早く前結びになった夜着の上衣の紐を解き、胸に巻いた布の下から懐剣を取り出した。
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