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月の姫~夢占(ゆめうら)の花嫁~
第11章 悲歌
 彼は平伏し、面を伏せたまま言い募った。



「私を殺して下さい、淑媛さま」




 よくよく見ると、彼は〝王〟が誰よりも信頼していたあの丸顔の内官であった。彼の顔にはいく筋もの涙の跡があった。
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