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月の姫~夢占(ゆめうら)の花嫁~
第11章 悲歌
 泣いている内官をその場に残し、ソファは駆けつけた義禁府の役人たちによって牢へと連行されていった。





 たとえ誰もが彼を〝殿下〟だと認めなくとも、この私にとって朝鮮の王と認められるのはただ一人、彼しかいない。温かな光を宿しながらも、どこか淋しげな翳を纏いつかせていた冬の透明な陽差しのような男。
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