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月の姫~夢占(ゆめうら)の花嫁~
第11章 悲歌
 使用されることの滅多とない門の前には、荷車を引いた大男と小柄な中年の女が待っていた。戸板に載せられた女の骸が運び出されてくる。骸には筵が駆けられ、死人の面相は判らない。戸板を運んでいたのは内官二人だ。
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