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月の姫~夢占(ゆめうら)の花嫁~
第16章 雪の日の客人
 漢陽の空は相変わらず陰鬱で、じっと薄い筵一枚の上に座っていると寒さが足下から這い上ってきそうだ。



「それにしても寒ィな」



 鶏肉屋が襟巻きを巻いた襟元をかき合わせる。明華も頷いた。
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