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月の姫~夢占(ゆめうら)の花嫁~
第16章 雪の日の客人
 けれども、明華が固辞すれば、彼はそれ以上踏み込んではこなかった。




 こんな荒天では、道を歩く人はいない。無言で歩き続けている中に、いつしか大通りを抜け、見慣れた貧民街に入っていた。
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