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月の姫~夢占(ゆめうら)の花嫁~
第16章 雪の日の客人
「ああ、領議政の嫡子は五十過ぎてもなかなか跡取りの男児に恵まれず、そなたの預言に従って見事に跡取りを得たと聞いた」



 明華は笑いながら言った。




「それは違いますよ。私はただの観相師にすぎません。その方の未来を読むことはできても、変えるすべは持たないのです」
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