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月の姫~夢占(ゆめうら)の花嫁~
第16章 雪の日の客人
 明華は魂を抜き取られたかのように、その場に立ち尽くしていた。我に返った時、当然ながら、男の姿はとうに消えていた。ふいに冷たい十二月の風が身の側を駆け抜け、明華はぶるりと身を震わせる。
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