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月の姫~夢占(ゆめうら)の花嫁~
第16章 雪の日の客人
 明華は父の形見の胴着を着込み、しっかりと前をかき合わせた。小柄な彼女には、父の胴着を着ると、まるで大きな胴着の中で身体が泳いでいるようだ。




 明華には大きすぎる胴着も、あの男には誂えたようにぴったりだった。改めて、男と自分の体格差を思い知り、何故か明華の頬はいつになく熱を持つ。
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