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月の姫~夢占(ゆめうら)の花嫁~
第16章 雪の日の客人
 彼は屈託ない笑みをひろげ、明華を見つめている。もう二度と会えないと思っていた男に逢えた。明華の心ノ臓は早鐘を打ち出した。




 もしかして、彼も自分と同じように会いたいと思ってくれていたのだろうか。そう思いかけ、慌てて虫の良い考えを打ち消す。
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