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第3章 宿命

　子どもはうつむいたまま、かぶりを振る。



　ソファは子どもの眼を覗き込んだ。




「お母さんの誕生日にお花を上げたいという、あなたの心は立派なものよ。でも、だからといって、売り物の花を盗んで良いということにはならない。良いこと、今日はこの【優しいお兄さん】に捕まったから良かったようなものの、もし役人に捕まれば、それなりの罰を与えられるのよ。あなたが捕まって罰を受ければ、お母さんはかえって哀しむわ」