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月の姫~夢占(ゆめうら)の花嫁~
第3章 宿命
「ーありがとう、お姉ちゃん」





 子どもが眼をキラキラさせて言う。ソファは背後を振り返った。花が売れたときのため、予備の花が幾らか置いてあるのだ。その中から、かすみ草の束を集め、彼女は子どもに持たせた。更に自分用に持っていた弁当の包みを子どもに押しつける。
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