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月の姫~夢占(ゆめうら)の花嫁~
第17章 王と女官
 殿舎に入る前、ちらついていた雪は既に止んでいた。たいした降りにはならなかったらしく、地面にも雪は見られない。




 ヨンに続いて庭へと続く階を降り切った時、彼が振り向いた。




 冬の夜の庭で、純白の椿は清楚にも艶(つや)やかにも見える。
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