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月の姫~夢占(ゆめうら)の花嫁~
第18章 清浄の音~未来へ
 いつ毒殺されるか判らないため、常に万能の解毒剤を持ち歩いているのだという。それから夜の闇に紛れ、大殿まで走った。




 国王が起居する大殿は、まるで巨大な魔物のように夜陰にそびえたっている。明華は夜の中をひた走り、大殿の入り口に控えている内官の一人に、ヨ内官を呼んで欲しいと頼んだ。
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