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月の姫~夢占(ゆめうら)の花嫁~
第21章 本日も晴天なり
 大気でさえ何とはなしに華やいで浮き立つ季節なのに、明華の心は余計に沈みそうだ。




 彼女は小さな吐息をそっと零し、誰にも見られていないことを確認して肩をすくめる。どうもわずかな後宮暮らしで、溜息一つ肩をすくめるのでさえ、人目を気にする癖がついたようである。
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