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月の姫~夢占(ゆめうら)の花嫁~
第21章 本日も晴天なり
 鶏肉屋が言い終えたそのときだった。



 眼の前に美しい女が立った。年の頃は二十三、四歳、複雑な形に結い上げた独特の髪型、派手やかな衣装は妓生のものである。




 隣の親父はもう魂を抜かれたような表情で恍惚(うつと)りと明華の来客を眺めている。
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