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月の姫~夢占(ゆめうら)の花嫁~
第2章 幕開け
 てきぱきと応える部下らしい男に、最初の男が囁いた。




「元々、使用人の数が少ないのが幸いしたな。私欲に肥え太った両班の屋敷なら、使用人の数も多い。もっと手こずることになっていた」



 男は続けた。



「まだ娘と息子が残っているはずだ」
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