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月の姫~夢占(ゆめうら)の花嫁~
第23章   岐路~それぞれの道
 幸いにも明華たちが入ってくると男二人組はチラリと視線を向けただけで、また熱心に話し込み始めた。



「いらっしゃい」




 注文を取りにきた女将に適当に品名を告げる。この飯屋は昼には酒を出すが、夜は食事だけの提供になる。従って、夕方以降はあまり客の入りは多くない。
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